三大流星群の一つで、夏に観測できる『ペルセウス座流星群』は、令和元年(2019年)の今年、8月13日の16時頃に極大を迎えると予想されています。
極大の頃には、1時間あたり30個〜60個の流星が出現する為、流星がもっとも観測しやすいと言われていますが、天候の他、様々な条件によって、見え方が変わってくるので、極大を迎えた時刻が観測にもっとも相応しい時間帯であるとは限りません。
そんな様々な条件を考慮し、もっとも観測に相応しい時間帯や方角を『奈良からの観測』を想定し、調べてみたので、「奈良でペルセウス座流星群が見たい♪」と思っている方は、是非、参考にしてみてくださいね!
もくじ
ペルセウス座流星群とは
ペルセウス座流星群は、7月の中頃〜8月下旬にかけて活動し、極大の頃には1時間あたり30個から60個の流星が出現する為、最も観測しやすい流星群と言われ、しぶんぎ座流星群、ふたご座流星群と並び、三大流星群と呼ばれています。
また、観測の歴史も古く、その記録は紀元前に始まり、少なくとも2000年近くは継続して観測されていた流星群でもあり、流れる速度が速く、明るさもあり、流星痕が残ることも多いので、比較的明るい空でも観測しやすいのが特徴です。
ペルセウス座流星群2019年の極大(ピーク)
2019年のペルセウス座流星群の活動期間は、7月17日〜8月24日です。
そして、 極大(流星の出現ピーク)は、日本時間の8月13日の16時頃と予想され、その前後1日が、流星群の観測しやすい期間となります。
しかし、今年(2019年)の極大(ピーク)は、夕方のまだ明るい時間帯である事と、13日の月は月齢12で、15日には満月を迎えることとなる為、空が暗くなってからも月明かりに邪魔されてしまい、流星群を観測するには、好条件とは言い難い状況で、1時間に観測できる流星の数は、10個程度ではないかと予想されています。
奈良でのオススメ観測日時
奈良でのオススメ観測日時は、ズバリ!
8月13日(火)の明け方、2時48分〜3時42分の50分です。
今年のペルセウス座流星群観測の鍵を握るのは、何と言っても『月』の存在で、「どのように月明かりを避けるのか」が、ポイントとなってきます。
そこで、暦計算を使って調べたところ、奈良の13日の月の入り時間は2時48分で、天文薄明(6等星までを肉眼で見分けられる暗さになる前の明るさ)の始まりが3時42分であることから、月が隠れてから太陽が登る前までのわずかな時間が、今年、奈良でペルセウス座流星群を観測するのに、最も相応しい時間帯となりそうなのです。
ペルセウス座流星群2019年の出現する方角
流星は、放射点を中心に、放射状に出現します。これは、花火のように、放射点をスタート地点とし、四方八方に出現する(放射点の近くばかりに出現する)という意味ではなく、どちらの方向にもあらわれますので、特定の方向を気にすることなく、出来るだけ、空の広い範囲を見渡すようにする方が、流星を見つけ易くなります。
また、屋外の暗さに目が慣れてくると、視界の端に入る流れる光にも気が付けるようになるので、最低でも15分くらいは観測を続けた方が良いようです。
ちなみに、今年のペルセウス座流星群の放射点は、北東の位置にあるのですが、月の出ている時間帯の観測であれば、月明かりが目に入ってしまうので、放射点の方向を見るのではなく、月を視界から避けた北西の方向を眺めるのがオススメです。
また、放射点付近で見られる流星よりも、飛び散った先で見られる流星の方が、軌跡の長いものが多く見られる傾向にあるので、この点からも、放射点の方角にこだわらない方が、多くの流星を見つける手立てになりそうですね。
ペルセウス座流星群2018年の映像
今年(2019年)のペルセウス座流星群がどんな風に見えるのか、2018年の高感度カメラの映像で見てみましょう。
雲が掛かっていても、光が強いので、はっきり見えますね!
また、この映像で、画像が切り替わるたびに、流れ星を見つけられた方は、実際の空でも、同じような感覚で流星を見つけてみてください。そして、切り替わっているのに見つけられていない方は、実際の空では、もっと見つけにくくなってしまうので、当日を迎えるまでは、こちらの映像で流星を見つける練習をすることをオススメします。
その際、ポイントとなるのは、流星を見つけようと必死になるのではなく、空全体をぼや〜っと見ること!視界がボヤけるくらい力を抜いて空全体を見ていると、ちょっとした動きを捉えやすくなり、流星を見つける確率を上げられますよ!
まとめ
2019年のペルセウス座流星群を奈良で観測するためのポイントは、
- 極大(流星発生のピーク)は、観測条件があまり良くない
- 奈良でのオススメ観測日時は、8月13日(火)の午前2時48分〜3時42分
- 方角は、放射点は北東だが、月明かりに影響されない北西を眺める
今年の極大は、夕方であることや月が満月に近いなど、観測条件があまり良くないのですが、それでも、流星が見られるチャンスは充分ありますので、ペルセウス座流星群ならではの明るい流星の出現を期待したいですね。